繰り返し読む本

今週のお題「読書の秋」。今回は繰り返し読む本について書いてみたいと思います。

 生徒たちの感想文や読書の記録を読むとよく出てくるのが「星の王子さま」(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ:著)です。で、コメントで繰り返し読むことを進めたりします。読む時期によって心境によって同じ本を読んでも感じ方やポイントが違う事を教えてくれる本だと思うからです。しかし、本ってものはどれもそうなのですが…。初めて読んだときは何でこの本がそんなに人気なのか、よくわからないですねこの本は。生徒もそうみたいです。

 私は、あまり繰り返し同じ本は読みませんが、「星の王子さま」は小学生のとき、高校生のとき、司書教諭になったときに読みました。他に繰り返し読む本は、「論語」です。といっても「論語」ずばりはもちろんですが、現代語訳も読みましたが、「高校生が感動した「論語」」(佐久協:著)やプーさんの論語も読みました(笑)。

 きっかけは、大学時代です。お世話になった英語の先生が指導していただいた最後にアドバイスしてくださったのが、「愛読書を持つこと」でした。そして薦めてくださったのが英語の先生なのに「論語」でした。「もう読んだことがあるかもしれないけれど、読むたびにひっかかる言葉が違うんだよ。自分の心を映しているんだね。」みたいなことをおっしゃいました。当時の私がとても迷っているように先生には見えたんだと思います。そのくらい私は自分が見えていなかったと思います。

 特別お気に入りの言葉があるわけではなく、机上にはいつも読めるように「論語の本」が置いてあり、迷ったときは読もうと決めています。最近は迷いがないのか忙しいのか開くことはありませんが、お守りのような存在です。