初めての受験(中学入試)

今週のお題「受験」。

 私が初めて受験したのは、国立大学の付属中学校でした。都会じゃないから私立の難関中学なんてないので、付属を受験するっていったら田舎じゃちょっとザワザワする感じです。わーかしこい♪みたいな。

 小6の12月のことです。父が「行かんでいいから、付属受けろ。」と私に言いました。「付属って賢い人が受ける学校でしょう?私が何で受けるの?行かないのに?」突然の申し出に父が怖くて普段言い返さない私も質問攻めです。「○○(父の嫌いな同僚の名前だと思われます)の息子が付属受けるってうるさいからお前受かって蹴ってくれ。」…何を言ってるんだお父さん!結局受験の手続きが進められ、前年と前々年に福岡でお受験した従兄弟の勉強済みのバリバリに記入済みの問題集をわざわざ北九州からもらってきた父は、「これで勉強して頑張れ。」と私に渡しました。

 問題集と言うものを初めて目にした私は嬉しくて勉強し始めてしまい、受験の日を迎えました。会場に着くととても緊張した面持ちの親子連れがごった返す会場の中、父の車から下ろされた私は、自分で受付を済ませ、初めて見る中学校にウキウキしながら受験しました。あのときのウキウキワクワクした経験がテスト好きの私を作ったんですね(笑)。

 1次は合格しました。2次はくじ引きだったのですが、「行かないんだからくじなんか引かなくていい。」と父に言われて行きませんでした。後から聞くと、○○さんの息子さんは不合格だったそうで、きっと後ろめたかったんだろうねと母が言っていました。

 何ともいえない初めてのお受験でしたが、私にとっては、勉強の楽しさとか、分かることの喜びとか教えてくれたとても大切な経験でした。とんでもない父のとんでもない思い付きでしたけど…。