高校入試は…

今週のお題「受験」。

 次は高校入試です。父のとんでもない理由で受験した中学受験のお陰で、勉強に目覚めた私は、毎日楽しく勉強しました。日曜なんかは、ラジオ聞きながら一日中。

 中卒で美容師になって海外で修行するという野望もありましたが、担任の先生と両親に、高校出てからでいいでしょうと言われ、「じゃあ受かる公立高校で」ということに。私は長子で両親は県外出身だったため、どんな高校があってそこがどのくらい難しいのかという正確な情報を全く知らないまま、何となく近くの賢い人たちが行っている高校を希望することにしました。

 250点満点で200点ないと女子は合格できないらしいことが分かり、模擬試験199点だっ私はあっさりワンランク落とし同じ高校の商業科に進学することにしました。高卒で働くつもりだったので丁度よい選択だと家族で納得していました。

 先生は滑り止めの私立は受験しなくていいでしょうと言ってくださっていたのですが、母が凄い剣幕で「いいえ受けます!!」。後から聞くと母は高校受験で大丈夫と言われた公立受験に失敗し、2次募集で私立に行ったのだそうです。

 迎えた私立の受験。一番近くの私立の特進コースを受験しました。女子は私一人…。面接で「公立はどこを受けるんですか?」と聞かれ、「○○です。」と私。「頑張ってね」と言われました。帰り道、溝にはまって脛が血だらけになったことは忘れられない思い出です。溝には落ちましたがちゃんと合格しました(笑)。

 公立受験も楽しかったです。受験番号が全受験者の一番最後で、一番奥の教室の隅っこでうちの中学からは一人で受験しました。知らない人ばかりでワクワクとドキドキが止まりませんでした。受験のときに何人かと友達になりました。みんな各学校から1人で来た人ばかりでした。合格は確信していましたが、合格発表で一番最後に自分の番号を確認したときは嬉しかったです。同じ中学の同級生は全員が志望校に合格しました。

 合格発表の日、中学に手続きに行くのですが、合格したはずのみんなの顔が暗い…。その日忘れられない衝撃的な出来事が起こりました。仲のよかった同級生の父親が自死されたのです。合格手続きの後たくさんの同級生がお寺だった彼女の家に集まりました。声などかけられません。15歳の私たちはただただ手を合わせるしかありませんでした。

 高校入試は、私にとって辛く悲しい思い出になりました。