自立って何だろう?

 高校教師って仕事をしていると、「自立って何だろう?」って考えることも多いです。私自身は「自立」って言葉をそれほど意識せずに生きていたので、きっと両親や恩師の方々がうまいこと転がして大人になっていけたんだと今は思います。

 生徒たちの中には、ご家族や先生方のお蔭かとてもしっかりと自分の足で立ってる、実にちゃんと自立している生徒もいるわけです。「素晴らしいなあ!私も万が一子どもが生まれたらこう育てよう!」なんて、結婚する気のなかった私は、2人の子の親になって、右往左往しているわけです。

 15年前、今の学校に転勤してすぐ驚いたのは、事細かに指示を出す、先生方のきめ細かな心配りでした。正直そこまでしなくてもって思ったものです。でも、うちの生徒はそこまでしても動かなかったりするわけで…。学校によっていろいろだなあと思ったものです。それからすれば、私はさほど親や先生から支持されることなく動けていたかなあと(進路以外は)思ったわけです。特に学ぶことに関しては、実家の両親は「勉強しなさい。」の類は子どもである私たちに言ったことはありません。でも、兄弟4人どちらかといえば勉強はできたほうです。言われなくても宿題はもちろん予習や復習は授業が分かるためには必要で、勉強はできないと、器量もよくない特技もない自分は食っていけないと、読書も勉強もよくしていたと思います。

 なんでだろう。子どもが生まれたとき、特に次女が生まれたとき思いました。「勉強しろ」と言わずにどうして自分で勉強する子どもを育てたんだろううちの両親??

 答えはよくわからないです。ただ、次女には、たくさんの経験をして自分の良いところも悪いところもちゃんと知って、自立してほしいものだと思っています。決して親の私たちが彼女の可能性を狭めてしまわないように…。今のところしっかり自分の意見を言う分口喧嘩は絶えないです。でも議論することはいいかなあと思ってます。良いことはよいと、いけないことはいけないと言えなきゃ親じゃないと思っているので…。ただ、それを他人にやったら友達いなくなりますねえ。さすがにやってないでしょうけど。「自立」への道はまだ険しそうです。