メタセコイアの雪景色

今週のお題「雪」

 実家の前に、300mくらいかな、メタセコイアの並木があります。私が小学生の時に植えられたので、40年以上たっています。かなりの大木ですが、数本は車に激突されて植え替えられて、小ぶりだったりします。

 夏はその広い枝で木陰を作り、秋は大量の落ち葉で地域住民を悩ませます。山合なので、強風がほとんど吹きません。天気予報でもこの辺り以外は強風ですって言われることがほとんどで、嫁に行って、風が強いのに驚きましたから。強風の吹かない地域で、形よく、すくすく育ったメタセコイアは、私にとってはアニメのハイジに出てくるもみの木に似ています。特に大好きなのは冬の時期で、雪が降ると枝枝に雪が積もり、陰を作り、とてもキレイです。枝から溶け落ちる雪にびしょぬれになったり、驚いたり。

 数年前、大きくなって老木となったメタセコイアを伐採するという話を職場で聞きました。当たり前のようにあったあの木がなくなる…。自分でも驚くほど動揺しました。結局折れそうになっている木を切っただけで、ほとんどの木々が残りました。あの並木を大切に思い愛する人たちがたくさんいたんだということを知りました。

 今は、雪が降り積もることはありませんが、車通りの少ない県道の脇の並木はいつも里帰りの度に私を温かく迎えてくれるような気がします。この並木が終わると実家が見えます。