わたしも定時で帰ります。

 新しい職場になって、昨年までとは教える内容がほぼ100%変わりました。前の職場では、15年間ほぼ同じ科目を受け持ち、全く同じとはいかなくても、少しづつ手を加えながら、安定して仕事をしていってたつもりです。

 しかし、今は時間さえあれば教材研究です。教員になりたての頃を思い出します。明日の教材が間に合わなくて、授業研究が間に合わなくて、朝方3時まで学校にいたこともありました。性格上自分が納得して、倍くらいの知識がないと教えきれないところがあるので、そんなことになっていたのですが…。今思えばやりすぎです。気が付くと手を洗っていて、手の皮が3回くらい向けたり、脱毛症になったり、顔面神経痛や瞼が上がらなくなったり…。自分に対する不安と闘っていました。私の場合は、生徒たちの過ごす時間や、楽しいイベントに誘ってくださる先輩の先生方、何より趣味だったスイミングやハングルの勉強で癒してました。あれがなきゃとんでもないことになってたでしょう。

 現在は、仕事の優先順位を決めて、定時で帰れるときは定時で帰ります。「ノー残業デー」っていう日もありますが、そういう日に限って帰れなかったりして…。でも、仕事って分量決まっているものとそうでないものがありますから、分量決まっているものはスケジュール決めて、そうでないものを隙間に充ててく。そういう自分なりのルールで、追い詰められてしまうことはなくなりました。これも年の功ですね。

 今私の前の席の先生がとても大変そうです。部が違うのでほとんど話すことはありませんが、壁もないので、話は筒抜けです。大変な生徒をたまたまクラスで受け持っておられる様子。いろいろな先生から、優しかったり厳しかったりするアドバイスを受けておられます。その際の最後の決まり文句は「何かあったら遠慮なく言ってね。」というたぐいの言葉です。私も新人の頃言われたなあ。でも、人に頼るのがとても嫌いな苦手な私は結局だれにも頼ることなく、勝手に自分を追い詰めていました。なかなか人に頼るって難しくないですか?

 ドラマの向井さんや吉高さんのように仕事って一人で抱え込んでしまうものです。助けてなんて言えないです。周りの人、上司だったり、先輩のうまい声かけで、見守りで乗り切るしかないんだと思います。私の時は、先輩が「今度若いもんで集まって泊りがけでどっか行こう!」って言ってくれて、それを楽しみに頑張りました。本当に先輩が企画して、8人くらいで民宿に遊びに行きました。今でも忘れられない思い出です。その先輩は、現在次女の学校の校長先生です。流石です!!

 私も、お向かいの悩んでる若い先生が、少しでも笑顔の瞬間があるように、何しようかなあ…。飛び切りおいしいものでも差し入れしようかなあ♪