人生で最高の夏休みは

今週のお題「夏休み」

 うちの次女は現在高校3年生。ついこの間まで野球部のマネージャーで夏休みは朝早くから部活に行って、帰りに自習室で夜遅くまで勉強していたけど、県予選で負けてからは、「今日で最後」って言いながら、友人達と遊び歩いていました。ようやく落ち着いて、今は午前中が課外でその後自習室で夜まで、という日々を過ごしています。今日は三者面談です。推薦狙いの彼女にとって、よい話がまとまるかどうか…。

 そんな忙しそうな彼女を見ながら、思い出すのは私が大学4年生のときの夏休みです。バイトで稼いだ10万を手に、いとこが嫁いだ長崎は五島列島に転がり込み、出産を控えたいとこの娘たちのお守をしながら、大好きな海を飽きるほど見つめ、泳ぎ、読書し、一切勉強せずにすごした1ヵ月半の日々です。

 1年のときに留年してしまったので、あと1年大学は残っているのに、単位はほぼ取得済み。卒論と教育実習を残すだけになっていました。ただ、同期と一緒に卒業はできないので、気を使ってくれる友人たちから逃げる形で離島に来たわけです。時間がゆっくりと流れます。エメラルドグリーンの海を朝に夕に眺めて「自分はこれからどうしたらいいのか」考えたくなくても考えなくちゃいけない。逃げ出したい自分と、それを引き止める自分とが毎日大喧嘩です。

 そんな自分を責めるでもなく、叱るでもなく見守ってくれた両親といとこにはとても感謝しています。当時私と遊んでくれたいとこの子は今はキー局の報道で働いていて、お腹にいた子も新聞記者です。さすがあのいとこの子だけあります。

 私にとっての最高の夏休みは、何もしなかったあの離島での夏休み。これはきっと一生変わらないと思います。