なりたい仕事が見つかったのが大学4年生だった私は、人生最大の集中力でなりたい仕事に就くことができました。しかも教育実習でお世話になった学校が初任地でした。実習時に2年生だった生徒が3年生になりわたしを待っている…とは思いませんでしたが、一緒に学べる幸運を絶対に手放さないようにがんばろうと心に決めた32年前の春でした。
4月1日が勤務初日のはずですが、そこは知ってる顔が並ぶ初任地故、3月27日の顔合わせの日から、山のような教科書との悪戦苦闘が始まりました。元々勉強は好きですが、あの時はもう楽しくて楽しくて…。
4月1日に90人近い先生方を前に職員室で挨拶をし、職員室の座席につきました。責任の重さを痛感し、「できるのか？」とその時、実は初めて不安がよぎったのでした。ずっと期待で胸いっぱいだったんですね。唯一、怠惰な大学生生活のせいで、遅刻したらどうしようって思いましたが、自宅からの通勤なので、少し安心です。
大卒ですぐに就職し、まあいろんな失敗をしましたが、生徒たちに恵まれ、先輩方に恵まれ、とても幸せなお仕事の滑り出しでした。
今日も新人さんが、職員室で挨拶されました。さわやかだなあ。わたしは、ちょっと偉くなりました（笑）。先生方が仕事がしやすくなるように少しでも役に立ちたいなあと、新人だったあの頃の私がたくさんの先輩方に励まされ育んでいただいたように…と年度の初めに思うわたしでした。
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