この夏感想文を書くなら「感染症の世界史」

今週のお題「読書感想文」

 新型コロナの最中、「カミュのペスト読みたいなあ。」とふと思いました。「感染症の本を読んでみたい。」と職場の社会の先生に話すと、たくさん貸してくださいました。その中の1冊が「感染症の世界史(著:石弘之)」でした。表紙の髑髏のイラストが何とも言えません。

 一気に読んだ後、2度目はメモを取りながら読みました。そのくらい忘れたくない情報が満載の1冊でした。例えば、亡くなった父が患っていた胃がん患者の98%はピロリ菌を持っているという話。父もピロリ菌を持っていました。そしてたくさんの野生生物が現代の感染症のウィルスの根源になっていること。スペイン風邪エイズの話も見逃せません。きりがないのです。他にも寄生虫が私たちにもたらす影響や、最も驚いたのは、性交渉とウイルスの関係でした。麻疹や結核の歴史、これから感染症との激闘が予想される地域(これがピタリと的中しています)。

 すぐに養護教諭の先生に「読んだ方がいい。」とお勧めしました。その後、カミュのペストも再読し、新型コロナとどう対峙するべきなのか、私なりの思いが沸き上がるのを感じます。まだまだ続く戦いですが、負けるわけにはいきませんから。

感染症の世界史 (角川ソフィア文庫)