プログラミングを高校生に教える身で

 私は高校生にプログラミングを教えるのが仕事の一部です。今は支援学校なので、思いっきりプログラミングを楽しんでいます。ポッキーでグリコードしたり、スクラッチやドリトルで遊んだりと、将来プログラマーになる人を育てるわけではないので、プログラミングの楽しさを教えることに重きを置いています。

 私は、教員6年目の時に夜間の工学部に編入学しました。仕事をしながら、勉強していました。入学式の日、学部長の祝辞を聞きながら、「将来のエンジニアを育てるために頑張ろう」と決意したものです。

 私自身にエンジニアのキャリアはないですが、教え子には立派なエンジニアもおります。嬉しいですね。でもものすごく少ないです。日本の未来はどうなってしまうんでしょう。

 ずっと情報関係の学科に携わっていたのですが、定員割れを起こすこともしばしば…。情報化社会に逆行するこの事態は本当に深刻です。コンピュータは難しい、勉強するのが大変だからいやだと避けるようで、ゲームを作る人になりたいとか、Webデザイナーになりたいとか言ってる子も、その基本の部分であきらめてしまいます。

 以前は、たくさんの実習をこなして、バグ取して…。と積み上げていたものを、指導の根本から見直さないと、エンジニアもプログラマも育つ前につぶれてしまいそうです。

 企業でじっくりと育てていくことが難しい今は、転職しながら知識や技術を獲得していく感じなんでしょうか?すそ野を広げ、興味を持ってもらうことから始めたとして、果たして育っていくものなんでしょうか?

 うちの次女は情報工学を学んでいますが、すでに将来の進路希望はエンジニアでもプログラマでもないらしい…。もうあきらめたのね…。