秋は歌が似合うかも

今週のお題「秋の歌」

秋の歌を10上げるのにちょっと苦戦した私ですが、和歌や短歌には秋がしっくりくる気がします。

だって、百人一首で最初に覚えたのは、

「秋の田の 仮庵(かりほ)の庵(いほ)の 苫(とま)をあらみ わが衣手(ころもで)は 露にぬれつつ」

だったのですから。

「奥山に 紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき」

これも有名ですよね。秋の風景は和歌にピッタリなんですね。

しかし、今一番有名なのは、

「千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(たつたがは)からくれなゐに 水くくるとは」

でしょうね。紅葉で敷き詰められた川を想像すると、とても素敵ですよね。

秋には名歌が多いと思っています。秋のもの悲しさが、和歌や短歌の渋さに合うんでしょうね。

「金色の ちひさき鳥の かたちして 銀杏ちるなり 夕日の岡に」

という与謝野晶子さんの歌もわたしの好きな歌です。たった31文字で秋の美しい風景が切り取られていますよね。

そうだ俳句もいいのがありますよね。

「秋深し 隣は何を する人ぞ」

「名月を 取ってくれろと 泣く子かな」

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺

これあたりは誰もが知る名句ですよね。

わたしは短歌も俳句も苦手なんです。限られた文字数で何かを表現するのはとっても難しくて、学生時代も宿題に悩まされました。

詩作は小学生の頃から大好きで、初めて国語の時間にみんなの前で褒められたのは、「秋のペンキ屋さん」という詩でした。最近は詩作することはありませんが、詩集を読むのは大好きです。

秋だと島崎藤村さんの「初恋」が思い浮かびました。童謡もたくさんありますね。「赤とんぼ」「村祭り」「もみじ」…わたしは特に「里の秋」が大好きで、合唱でもよく歌いました。今の生活からはかけ離れた昔の風景ですが、おとぎ話のようで、大好きなんですよ。でも、この歌はもともと別の歌で、戦争の只中に作られ、こんなにほのぼのした内容ではなかったりしたようですが、変更され、今も歌い継がれているんですね。大切に歌っていきたいなあって思います。