両親に感謝したいこと

今週のお題「感謝したいこと」

 私の両親は、褒めない人だった。否定的なことをいうこともあまりなかったが、励ます言葉をかけてくれることもなかった。でも、ただ話を聞いてくれた。うるさいだとか、黙ってなんて言われたことはなかった。声をかけたら必ず振り向いてくれたし、質問には必ず答えてくれた。そして、貧しいながらも様々な経験を積ませてくれた。習い事も校外の行事にも連れて行ってくれた。でも、時折生意気な口をきくと、それはもうとんでもなくたたかれた。長子だった私は殊の外しばかれた。そのせいで、わたしたち姉弟は自己肯定感が低く、親に認められようと頑張る子に育ったんだと思う。でもやっぱり褒められないんだけれども…。

 自分が子どもを持ってみて、両親の真似をしているところは、たくさんの経験を積ませることと、子どもの問いかけに必ず耳を傾けるようにしていることである。時には面倒だったりうざかったりするのだけれど、両親がそうしてくれたように、呼ばれたら必ず返事をして、目を向ける。そして、話を聞き、質問に答える。もちろん答えられないときは、両親もそうしてくれたように調べて答えてくれたり、一緒に調べる。ただ、褒めるようにはしている。褒めすぎない程度に。否定的な意見を言うこともあるけれど、気分で答えたりしないようにしている。一貫した(正しいかどうかは別にして)意見で反論するようにしている。それは私の両親もそうだったからである。ただ、手は上げない。すごーーく腹が立つときもあるが、その場は逃げることにしている。そして時間がたってから、「やっぱりあれは間違っている。」と言ってしまう。手は上げたくないけれど、その場は逃げしまうけど、間違えは正したいというか自分の意見は伝えておきたいと思うから。

 屁理屈をこねる私だけれど、自惚れず、自分なりの意見をもって正しく生きていく力をつけてくれたのは、両親のお陰だと思っている。私の子どもたちも自分の意見を持って、正しく生きていってほしいと思っている。まったく褒めてくれなかったこと以外は、両親にはとても感謝している。