はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
今「オリンピックを観に行った」って書くと、無観客でしょう?って書かれちゃいますが、これは33年前の1988年ソウルオリンピックの話です。
昨日全日本男子バレーの追っかけのためにソウルオリンピックを観に行った話を書いたのですが、当時大学生だったわたしにとって、いろいろと衝撃的な経験をしたのが、ソウルでの5日間です。忘れられない記憶に残る日々でした。
わたしにとって初めての海外旅行だったのですが、福岡から2時間くらいで到着し、周りもアジアの人たちばかりで、海外旅行感を感じることなく到着しましたが、空港に到着すると、外国から来られた方がわんさかいて、何よりビビったのが、兵隊さんが銃持ってうろうろしている点です。海外からの要人もたくさんいらっしゃることもあってそうだったんだろうなあと当時は思いましたが、街中もホテルも兵隊さんがたくさん銃を持ってうろうろされていました。ホテルがアラブの偉い人と一緒だったので、コンビニに出るのにもチェックがあるしで、面倒だなあなんて若い私は思っていましたね。
街はとてもきれいに整備されていて、外国から来た方も大勢いて、わたしもたくさんの人とあいさつしたり話したり、時にはハグされたりもしました。オリンピックのある風景はとても不思議な空間でした。
わたしはバレーと陸上とサッカーと柔道も見たのですが、一番記憶に残っているのは、陸上です。丁度観戦中に、リレーだったかなあ、世界新記録が出たんです。スタジアムの底から湧き上がるような歓声の中、どこからともなくウェーブの波が起こります。促されるようにわたしたちも立ち上がり、スタジアムが揺れるようです。初めての経験で、興奮状態なのはわたしだけじゃありませんでした。一生忘れられない経験でした。
今回は、無観客だからあんなシーンはないんだなあと思うと不思議な感じがします。
まだまだいろいろ初めての経験をしたソウルでの5日間ですが、長くなるのでこのくらいで。