わが家のノーベル賞

 今年のノーベル賞が発表されました。ちょうど私が生まれる10数年前に日本人が初めてノーベル賞を受賞し、ずっと受賞できない時期が続いていました。だから私たちの小さい頃は、ノーベル賞ってものすごくすごいものだと教わってきました。そのノーベル賞を50年ちょっとの間で日本人が26人も受賞しています。凄いです。

 でも、ノーベル賞ってオリンピックで金メダル取るよりも、本当に遠い存在っていう気がしていました。私の中では…。

 ところがです。出勤・登校のあわただしい中ただ流れているだけのNHKのニュースで、今年のノーベル賞医学生理学賞を日本人が受賞したとニュースが。「めでたいことだ。なんだって?癌の治療薬?凄いなあ。」なーんて思いながら聞いていました。そのうち、受賞者のプロフィールが…。「…山口県…」。「ん?」と私と次女がテレビを覗き込みます。「今山口県って言ったよね?山口の人なん?」と次女。「いやー京大って言ってたよ。」と私。「じゃあ高校が山口!」と二人。

 そこで私が「×高かなあ?」と私の母校の名前を言うと、次女が「医学だから私の学校だよ。」と言います。何だか負けたくない私は「いやー×高でしょう。」。次女が調べるとあっさり次女の先輩であることが判明します。負けました。

 と、一気にノーベル賞が身近になったお話しでした。来年次女の学校は100周年を迎えます。記念講演はたまたま本庶教授だったそうです。受賞当日にはお祝いの掲示板も貼られていたそうです。報道も来ていて、次女は危うくインタビューされそうだったと言っていました。

 同窓となる次女は、「凄いなあとは思うけど、遠い存在過ぎてピンとこない。」そうですが、なんだか悔しい私。その日は定期テストだった次女は、朝の担任のお話がテストが気になってよく覚えてないそうですが、「先生は、うちの卒業生じゃないんだなあって思った。凄く奇跡的なことなんだからみたいな…悔しそうな感じだった。」なんて言ってました。私とおんなじだ!先生はどこ出身なんだろう?なんて私は思いました。

 今までの受賞者のうち、ほとんどが京都や東京の出身者で、山口県ゆかりの方もいないような…。そんな中、山口県でしかも中学は長女と高校は次女と同じ学校で時を過ごされた大先輩がノーベル賞を受賞されたことを家族そろって喜んでいます。