自分の伸び代

 「伸び代」って言葉はここ20年くらい遣うようになってきた新しい言葉らしい。「あなたにはまだまだ伸び代があるんだから」って言われると、がんばらなきゃってなるわけです。

 同じような言葉で「糊代」ってありますね。工作のときの…。「縫い代」っていうのもありますね。洋裁とかの時の。いずれもちょっとサイズが決まっていますが、「伸び代」はサイズが決まっていません。元々は、金属が熱で膨張したりするときを見込んで部品をちょっと小さめに作って余裕を持たせておくみたいなときに使うんじゃないかあって鉄子の私は線路を思い浮かべながら思います。

 私は高校生を相手に仕事をしています。まさに伸び代だらけなはずですが、勤務校の場合、小さい頃からあまり期待されずに育った子が多いのか、無意識に、自分はこのくらいって思っている感じがします。可能性はまだまだあるのに、何もしようとしないからその可能性の扉は開かない。私個人は期待しすぎや自意識過剰は決して悪いと思いません。それは、自分をそして社会を成長させるチャンスになると思うからです。もちろんきちんとわが子を見つめての期待であり、努力あっての自意識過剰ですよ。ビッグマウスとかいって、日本人はあまりよく言いませんが、言った本人は自分にプレッシャーかけて、エンジンかけてる訳ですから、いいじゃないですか。

 私も50を過ぎましたが、伸び代きっとありますよね。夏休みがやってきます。たくさん研修が待っていますが、どれも自分の伸び代をさがすよい機会にしたいなあと思っています。くたくたになると思いますけどね。

 何でこんな事を書いたのかって…。今日テストをやらない生徒に、「やってもどうせ合格しないからやらない。先生には関係ないからほっといて」って言われて指導したものの、何だかやるせない思いをしたので気持ちまとめてみました。