叱られて

今週のお題「キャンプ」

わたしのキャンプの原点は、父とけんかして家出して籠った秘密基地ですね。何のことやらと思われるでしょうが…。小学校の低学年の頃です。

わたしの実家は山の中で、家の真ん前は田畑が広がり、うちの左隣に家はなく、野原や小川があるという田舎を絵にかいたようなところです。草木を摘んで遊んだり、小川でシジミや魚を採って遊んだりしていたわけですが、姉弟4人で隠れるのちょうどいい窪地に、草木を積んで秘密基地のようにして、おやつを持っていって、遊んでいました。

小さい頃は言いたいことを言いたいだけ言っていたわたしは、よく父に叱られては家を飛び出し、山奥の堤で叫んで、秘密基地に籠って、暗くなって自分で戻ったり、妹が迎えに来たりして、結局何もなかったように夕ご飯を食べたりしていました。

秘密基地では、いろいろな草木をすり潰したり刻んだりして、ままごとに使っていました。草木の名前は近所にすごく詳しいおばちゃんがいて、名前を聞いたり、毒のあるなしとか聞いたりして、帰りにはきれいな花を摘んで母に持って帰ったり、セリやシジミを採って近所に配って、代わりにイチゴもらって帰ったり、ヤギの乳もらって帰ったり…。まあ毎日がキャンプみたいなものでした。きっとそんなわたしを見かねて、母はジュニアリーダーに入れたんでしょうね。

おかげで、もともとはひどい方向音痴なのに、地図を見て動けたり、北極星やコンパスで移動できたり、火も熾せるし飯盒でご飯炊けるし、今はやりのメスティンとかダッチオーブンも使わされて、今の人気に驚きを隠せません。なんでも経験しておくものだと思いますね。

叱られて籠った秘密基地でも、ジュニアリーダーの研修の時も、夕暮れの一番星から増えていく星の美しさを今でも思い出すのです。