本を読むということ

今週のお題「読書の秋」

本を読むことが苦にならないし、読まない人に「何で読まないの?楽しいのに」くらいに思っていたわたしの次女は羞明という視覚障害で本を読むことに困難を伴う人でした。

わたしなりに小さい頃から本に親しむ子に育てたいと、読み聞かせはもちろん足繁く図書館に通い、書店で本を買い与えていたのですが、次女が小学校にあがるときに受けた健診で、視力検査の結果は0.01…。大学病院での再検査でも病名はつかず。日常の様子を見てもとても0.01の人とは思えません。心因性の視力障害だろうということになり、字を読むことを強制しないように言われて、本を読み聞かせる日々が続きました。「わたしがプレッシャーを与えていたんだろうか?」「障害のある姉のことを思い悩んでいるのだろうか?」いろんな思いが頭をよぎりました。

拡大文字の書籍やタブレットの表示の工夫でささやかですが読書の喜びを感じてくれていたら母としては嬉しいです。やっぱり読まなきゃって思うので。

でも、読書から遠ざかってしまった大学2年生になった次女が先日気になることを言います。「最近言いたいことをどんな言葉で表現するのが正しいのか困ることがある。語彙力がないから。」というので、「本読んでないからねえ。」とかなり淋しそうに答えてしまったわたしです。

今は、電子書籍や音声書籍も普通になって、書籍の文字も大きく読みやすいものが増えています。大人だから難しい本を読まないといけないってことはありません。読みたいって思う本を読みたい形で読んでほしいなあと願うばかりです。